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調達・購買コラム〜なぜ、もっとコストダウンできないのか〜 業務改革の方法論

第10

 続ける 

このごろ『メタボリック症候群』という言葉をよく聞きます。この話題の流れにはパタンがあって、食材は〇〇が良いなどという話題で盛り上がり、次は“運動がいいね”となる。そして落ち着く先は“運動は続かないよね”で終わることが多いように思います。カイゼンという言葉を世界の共通語にしたトヨタ自動車のように、企業文化や遺伝子に組み込んでしまうまでには大変な苦労があるのだと感じますし、公開された手法を真似るだけでは成果につながらないということ事態がカイゼンを“続ける”ことの難しさを示しているように思います。良いことであっても痛みをともなうことは何事も続かないものです。

今回はこの”続ける”ことについて触れたいと思います。

販売を担当していた頃なのでよく憶えているのですが、昔不況になると“経費削減=封筒を裏返して使う”という通達を出されることがありました。倹約をするという意識を植え付けるための意味があったのでしょう。でも、あとから考えるとほとんどの会社でこのような通達は、解除されていないのに3ヶ月もすれば元に戻っていました。

購買改善に必要な”続ける”は先に述べた通達がなぜ継続できなかったのかということを考えてみることで理由を見つけられます。

継続できなかった理由の一番目はその作業に必要な経費(人件費)と効果(削減コスト)のバランスが悪かったことではないでしょうか。どんな人でも自らの価値を考えながら仕事をするわけで自らの時給と見比べた人は多いのではないでしょうか。ましてや暇な人間がいるからという理由でこの結論が出されたとすれば人材の無駄使いだと思います。

ふたつ目の理由は封筒を裏返して使っているかどうかを管理し続けられなかったからだと思います。お客様に郵便を送るときに裏返った封筒を出せないなどの理由から新しい封筒が全くないとは考えられません。つまり新しいものを使いたいと思えばそこにあるわけなので、いつの間にか新しいものに戻ったのだと思います。

このふたつの理由から導ける方法論は次のようなことだといえます。

@ 推進者であれ、現場であれ取組んでいる社員全員がその効果を理解できるようにすること、個人に徹底できそうになければ業務としての負担を増やさないこと
A 大きな負担なく状況把握や管理ができること

方法論@は方針の徹底とともに具体的な説明が必要だということを意味し、Aは仕組みの大切さを示していると考えます。そして改善を続けるためにはこれ以外に推進のための体制だと思います。良くPDCAサイクルと言いますが、この形が本当に定着するためには一定期間は社内に小言を言い続ける体制が必要です。この体制が内部にないとするなら、外部に求めてでも体制をつくらないと経費や投資が無駄になります。

購買改善の“続ける”ために身も細る努力される担当される方々であっても自分のおなかについた脂肪は、ひとり一人が運動を続けなければ無くならないのも事実です。本当に“続ける”ことは難しい!
井上 誠 (2007年1月)

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第1回
購買管理の必要性と現実
第1回 【決める】購買管理の必要性と現実
第2回
購買の構造と目的の明確化 〜ソーシング
第1回 【決める】購買管理の必要性と現実
第3回
購買の実行と目的の共有〜パーチェシング
第1回 【決める】購買管理の必要性と現実
第4回
購買システムの導入時の課題
第1回 【決める】購買管理の必要性と現実
第5回
購買管理の必要性と現実
第1回 【決める】購買管理の必要性と現実
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ふたつの見える化
〜仕組みとノウハウの一体化
第1回 【決める】購買管理の必要性と現実
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内部統制と購買管理
〜総務的なコスト削減を生み出す
第1回 【決める】購買管理の必要性と現実
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続ける

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